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2011-04-30

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http://pe-seminar.web.infoseek.co.jp/

第一部 13時30分から15時00分まで

  • 構想発表 「レヴィナスにおける主体性――享受と近さ――」 田中 隆伯

 ほぼ同じ時期に発表された著作である『存在することから存在するものへ』(1947)において表立っては登場しないものの、レヴィナスは、『時間と他なるもの』(1946-47)のテーマ設定を「孤独」ということばとともに語りはじめている。そこで展開される議論じたいは、たしかに、この時期のレヴィナスの議論においてもなじみ深い、「存在するものなき存在すること」、「イリヤ」、「実詞化」といった論点をたどってはいくが、主体のありようをあくまでも「孤独」ということばで捉えながら、「時間」との関わりを考えようというレヴィナス自身が掲げている構想じたいはあまり着目されることがなかったように思われる。

 だが、『時間と他なるもの』は『全体性と無限』(1961)の議論全体を先どりするようなかたちで構成されていることを考慮に入れるならば、その意味がかぎりなく脱色させられていく一方で、ことばそれじたいが持つ喚起力を十分に意識しながら語りだされる「孤独」ということばに着目し、後年の著作に登場する述語との連関を問うところから見えてくることがらもあるのではないだろうか。

 本発表では、「孤独」ということばにひとまずは着目し、『時間と他なるもの』では登場することが少ない「享受」ということばを手がかりとしながら、レヴィナスが語るところの「主体性」について、おもには二つの主著を素材として考えることにしたい。


第二部 15時10分から16時40分まで

  • 発表  「カントの技巧概念――批判期における実践をめぐる思考にそくして」 大熊 洋行

 カントは『判断力批判』のとりわけ前半部を記述しつつ、その書への序論を書きあげた。この序論は、主としてその長大さゆえに実際には付されることはなかった。しかし廃棄されることもなく、現在では「第一序論」という名で知られている。

 本発表では「第一序論」において多く用いられながらも、実際に付された序論においても、そして『判断力批判』第一部においても消失とまではいわないまでも、言葉それ自体としては極めて目立たない位置に置かれることとなった「技巧」(Technik)という概念に光をあ てる。なかでも今回は「第一序論」に見出される技巧概念の内実の形成過程を、批判期の、それも実践をめぐる思考にそくして検討することにする。

 議論は次のように構成される。第一に「第一序論」での技巧概念の用法を分析する。これによって技巧概念の用法が、実践と区別される意味(1)、認識能力のはたらき方(2)、自然についての理念(3)、という三つに大きくは分類できることが示される。第二に先に示された用法の(1)において技巧が実践と区別される意味で用いられていたことを手掛かりに、『人倫の形而上学の基礎づけ』、『実践理性批判』のとりわけ「弁証論」と「方法論」において見いだされうる、技巧概念へとつながっていく議論を検討する。これによって、技巧という概念に至るカントの思考の連続性が示される。そして第三に『判断力批判』の「象徴論」を検討する。これによって、本論においては周縁に追いやられてしまったかに見える技巧をめぐるカントの思考が、実際には内実として『判断力批判』第一部の枢要な位置にあり続けていることが示される。

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