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2011-01-22 [ 日曜社会学>社会学的告知のカレンダー ]

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2011-01-22

[] リプロダクション研究会 講演会「国境を越える身体とツーリズム」

http://homepage2.nifty.com/~shirai/html/repro.html

企画目的

 日本においても、海外で卵子提供、精子提供、代理出産を受けるために渡航するケースが少なくないことは、周知の通りです。

 子を育てようとする者以外の人が関わる(第三者が関わる)生殖技術が適用される時に、制度的な差異、経済的な差異などの差異・格差が利用されています。

 第13回リプロダクション研究会では、グローバル化する社会における身体や臓器の資源化、商品化について考えるために、より広い社会的コンテクスト・現況を学ぶ機会を設けたいと思います。

 生殖ツーリズム、移植ツーリズム、国際養子縁組など、国境を越えてやりとりされる身体・臓器、国境を越えてマッチングされる親子について、3つの講演をいただくことにしました。

 ツーリズムで利益を享受するのは誰か、科学技術が国益をもたらすこと、身体の部品化、「提供」や「治療」に伴う規範の圧力、親の単数性や血縁の自明視、親子・家族関係の再考など、多くの示唆が得られることと思います。

 皆さまのご参加をお待ちしております。

  • 場所 明治学院大学 白金キャンパス 2301教室(←※2201より変更)
  • 時間 2011-01-22 13:00-16:30
  • 参加費 無料 資料代のカンパ(500円程度)をお願いします。
  • 申込 不要
  • 演題・報告者
    • 粟屋剛(岡山大学・医歯薬学総合研究科・生命倫理学分野/生命倫理・医事法)
      「アジアへの移植ツーリズム―その現実、法、倫理―」
      1980年代すでに日本人患者はフィリピンで腎臓移植を受けていた(臓器売買)。これが日本人のアジアへの移植ツーリズムの始まりだと思われる。その後日本人患者は中国で死刑囚からの腎臓の移植を受け始める。本報告ではこれらフィリピン臓器売買と中国死刑囚移植に関する諸調査の結果(概要)を紹介する。そして、それらに関する法規制について述べ、さらには倫理問題を論じる。
    • 柘植あづみ(明治学院大学・社会学部社会学科/医療人類学)
      「精子提供と卵子提供の比較検討」
       第三者が関わる「生殖補助技術」については、卵子や精子、代理出産などの商業的な側面が倫理的問題として指摘される。たしかに、精子や卵子の価格や、代理出産をする女性への報酬や斡旋料は市場原理によって決まり、技術を利用する者と技術を提供する者の経済格差は大きい。しかし問題はそれだけだろうか。精子と卵子の提供を比較検討しながら、身体由来の物質を提供することに関わる様々な社会的・文化的な課題を考えたい。
    • 出口顯(島根大学・法文学部/文化人類学)
      「養父母になった国際養子たち─スカンジナビアの国際養子縁組におけるアイデンティティと親子関係」
      スウェーデン、デンマーク、ノルウェーのスカンジナビア諸国では1960年代後半から、国際養子縁組が行われており、今日では、出生児数や人口10万に対する国際養子の割合からみると国際養子受け入れ国の上位一、二位を占めるほどである。当初戦災孤児などを救うという人道主義的立場からスタートした国際養子縁組は、現在不妊治療の代替策として定着している。国際養子の多くは、アジア・アフリカ・ラテンアメリ出身であり、そのため養父母や近隣の人々と「人種」が異なることは一目瞭然である。彼らは自らのアイデンティティについてどのように考えているのか。また養子縁組がスタートしてから40年以上経過している現在、成人した養子の中には、不妊などのため自らが国際養子の養親になる者たちも出てきている。彼らは親子関係をどのように考えているか。報告ではスライドを踏まえて、血は水よりも濃くないけれど、血を全く無視できるわけではない国際養子縁組について述べていく。

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