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2013-11-27

[] 磯野真穂「日本における摂食障害言説のローカライゼーション」

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2013年度 医療・文化・社会研究会 第3回例会 Medicine, Culture and Society Seminar Series

  • 日時:11月27日(水)17:00〜19:00
  • 場所:慶應義塾大学三田キャンパス 南校舎476教室
  • 発表:磯野真穂(早稲田大学文学学術院)「日本における摂食障害言説のローカライゼーション―母親原因言説の由来を文化人類学的視点から問う」

要旨:

 20世紀後半から欧米諸国と日本に住む若年女性を中心に急激に広がった摂食障害は、いまや一般にも広く知られる心身症となった。本研究は、日本でいまだ根強くみられる、母親を摂食障害の原因に求める言説が、日本に特徴的な言説であることを示し、またなぜその言説が日本に特徴的なものであるのかを、政治・経済的、社会・文化的な視点から解き明かすことを目指すものである。

 摂食障害の原因を母親に求める言説は、20世紀後半には欧米諸国においても見られた。しかし欧米諸国や、発表者がフィールドワークを行ったシンガポールにおいて、その言説が原因論の彼岸に遠のいた一方で、日本においては、母親を原因に求めることの可否について、社会科学者をも巻き込んだ論争が1990年代から2000年代前半にかけて起っている。現在は、母親原因説は、医学的に誤りであるとされているが、現在もこの言説の影響を強く受け内面化する当事者は多い。

 欧米発の母親原因説が、日本においてより強化された現象は他国では見られず、したがって社会文化的、政治経済的視点からの分析が必要であるが、このような研究はいまだなされていない。

 したがって本発表は、母親言説を強く内面化した当事者の語りを、物語論の視点に据え、この言説の救済装置としての役目に着目するとともに、この言説を、歴史的、社会・文化的、政治・経済的な視点からとらえ、日本における摂食障害言説のローカライゼーションの輪郭を明らかにするとともに、このローカライゼーションの由来を明らかにすることを目指す。

 また本発表においては、発表者が主に2001年〜2003年にかけてシンガポールで実施した調査の結果と、2005年から2010年にかけて日本で行った調査の結果を用いる。


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